並行運用方式

並行運用方式とは

現行システムと新システムを同時に並行して稼働させておき、システムの稼働状態を比較検証しながら移行する方式です。
この方式では、サービスを開始した後もしばらくの間は現行システムと新システムを二重に運用し、新システムに問題がないと分かった時点で現行システムを停止します。
システム移行のリスクは最も小さく、移行後のシステムの質も高いものにしやすいというメリットがあります。

データが二重になってしまいますので、業務担当者がデータを二重入力するなどの手間がかかってしまうこともありますが、通常は両システム間でデータを同期させるためのアプリケーション(EAIソフト)などを使用してデータを同期させます。

新システムを使用した結果を常に比較検証することができるため、互換性を高めるのに非常に有効な方式ですが、何度もチェックを繰り返す必要がありますので、業務担当者の負担は大きいと言えるでしょう。
また運用担当者は現行システムと新システムの両方を監視し、管理しなければなりませんので、この分の作業負担も倍増するというデメリットがあります。

並行運用方式の注意点

並行運用方式はシステム移行の方式の中でも最もトラブルの起こりにくい方式です。
しかし移行期間中に移行済みの機能を一部停止させたり、移行ツールでデータを同期させたりする必要がありますので、現行システムにとっても新システムにとっても、本来の運用構成とはかけ離れた、あり得ない構成であるということに注意しなければなりません。
このような構成は、監視ソフトが異常を検出したり、一見してトラブルのように見受けられる現象が発生することの原因となります。

こうした事態が起こっても、実際に起こっているトラブルであるかそうでないかを判断するために、移行前から移行完了までの工程ごとに、監視・管理上の注意点を洗い出しておく必要があるでしょう。運用担当者にもその点を理解してもらうことや、移行計画書にトラブルと見受けられがちな監視ソフトの反応などについて具体例を記述しておくなどの対処が必要となります。