システム移行計画書

移行計画書の重要性

システム移行計画書は、システム移行の工程管理に欠かせない重要なものです。
新しく構築するシステム、機能追加するシステム、修正を施すシステムの全てにおいて、本番環境への移行作業が存在しますので、これら全てについて計画を立て文書にしておく必要があるのです。

本番環境への移行作業は大規模なシステムだけでなく、自社のWebページの1ページまで全てにおいて必要になります。
またスムーズに移行作業を行なうこと、決められた時間内に作業を完了すること、万が一の場合には速やかに元の状態に戻すことができること、通常運用に支障の出る部分ができるだけ少ないこと、移行後に通常通りの運用が可能なことなど多くの制約がありますので、これらの制約をクリアするための綿密な計画が必要となるのです。

システム移行作業の決定事項

  1. システム移行作業を行う前には、移行作業の影響範囲を予め決定します。
    影響範囲に漏れがないか十分に確認することが大切です。
  2. チェックポイントを設けて、項目と内容を決定します。
    NGだった場合の復旧方法も決定し、タイムリミットや余裕時間を設けておきましょう。
  3. バックアップに最適なタイミングを選んでおきます。
    バックアップは複数回行なう必要がある場合もありますので、こういった点も念頭に入れておきます。
  4. 要員計画を立て、担当者を決めておきます。
  5. 規模の大きさや不安度の高さを判定し、リハーサルの実施回数を検討しておきます。
    影響度や難易度の大きさによってスケジュールが大きく変わってきます。
  6. 予知できないトラブルのために最悪の事態を想定しておきましょう。
    最悪の事態の場合、解決しながら先へ進むしか方法がありませんので時間がかかり、その間システムが使用できなくなってしまいます。
  7. 移行完了後の確認項目やその手順、予想結果を作成しておきます。

システム移行計画書の記述

決定したシステム移行作業の内容に基づいてシステム移行計画書をまとめます。

項目は

  • 移行するシステムの概要
  • 移行組織体制と要員
  • 移行システムと対応する影響範囲、業務組織とその担当者
  • 移行スケジュール(全体のスケジュールと移行当日のタイムチャート)
  • 移行手順書
  • 復旧手順書
  • 移行確認項目
  • 問題点の記述票
  • 影響部門と影響の内容
  • 各部門における移行結果の確認項目と報告書
  • 最悪の事態を想定した場合の計画書

等になります。

失敗やトラブル、復旧の記録は、再発したときのために必ず残しておくようにしましょう。
リハーサルの回数に関わらず、新しい問題は必ず発生すると考えておくのが妥当です。
チェックする間隔や内容については、時間が許す限り多く設定すると、見落としを少なくすることができるでしょう。
また、移行後は正しく移行が行なわれたか確認手順に従って確認する必要があります。移行手順の準備はどれだけ入念にしていても確実に失敗がないとは言いきれないためです。
システム移行計画書や手順書無しでは、予想の範囲を超えた影響が出てしまうことは必至で、復旧にも手間取ることになり、正しい復旧もままならなくなりますので、必ず準備しておきましょう。